最近、XYZprinting社のスキャナーを使ったのですが、どうにも使いづらかったのです。
それで、もともとFab-coreにあった3DSytems社の3Dスキャナー「Sense」を改めて使ってみたら、なんて使いやすいんだ! と再認識。
いままでバカにしててごめんね。
というわけで、3Dスキャナー意外に使えるやつだったので、3Dスキャナーちゃんと使いこなしてみるレポートです。レポートで使っているのは3Dsystems社のSenseです。
3Dスキャンして、データを修正し、3Dプリンタで出力するところまでやってみました。
もののカタチがちゃんととれるのか、なにかわかりやすいものは・・・見渡すとそこに掃除用洗剤を発見。これやってみよう!
まずは、スキャン。スキャンしたいもののまわりをくるっと360度回転。スキャナーを持ちながら移動。
コードが邪魔なので、コードをうまくさばきながら真上から斜め下からスキャン!画面を見ながらずれないようにスキャンするのは結構たいへん。
(箱の上に洗剤を置いているのは、XYZのスキャナーだと洗剤容器が小さくて認識しなかったので、箱の上を置いてみたから。Senseでスキャンするときは、箱なしでもできる。忘れてそのままやってました)
スキャン完了。
そして、穴が空いた部分は、とりあえずスキャナーのドライバーソフトで埋める!(穴が開いている部分、スキャンできてない部分は緑の線で表示されています)
STL形式で保存。
スキャンしただけのデータだと余分なものも入っていたり、表面がゾンビ状態(でこぼこしたり、つららのよう)になっているので、AUTODESKのMeshmixerで修正します。
データをインポートして取り込み、
選択ツールで必要ない部分を選択し、選択ツールの 編集 > 削除と充填。
これで余分な部分を削除しつつ、穴を埋めてくれます。
スカルプトツールのブラシからフラット化を選択。ゾンビ状態の凸凹をフラットに修正。
あとはその他のブラシできれいにします。
表面の修正ができたら、スキャンしたものは原寸大なので、今回は3Dプリンタで出力できるように縮小。
「アクション > 単位を設定する」で値を入力すれば、縮小してくれます。
次は、Meshmixerでサポートまでつくってしまいます。
解析ツールから「オーバーハング」を選び、サポートをつけます。
今回はデフォルト設定のままにしました。
「ファイル > エクスポート」でSTL形式でデータを保存し、3Dプリンタで出力。
できあがり。
縮小してプリントしたので、細かい部分はつぶれてますが、カタチは十分とれてます。おもちゃみたいでかわいいサイズの洗剤容器ができました。
まとめ
スキャンするのはそれなりにコツがいります。
スキャンするものは固定している方がいい(人間や動物だと動くのでスキャンしにくい)ですし、なるべく広い場所で、誰かに手伝ってもらいながらやるとうまくできると思います。
見ていただくとわかるとおり、おおまかなカタチはとれていますが、ノズルの部分やキャップの部分はカタチがとれていません。
それをふまえたうえで、どう使うのか? 考えてみてくださいね。
また、スキャナーはフリータイムにいつでもご利用いただけます。
Meshmixerの使い方は今後ワークショップにできるといいなぁと思ってます!
他にもくまのぬいぐるみをスキャン。
今回は3Dスキャンしてスキャナーの精度を知り、3Dプリンタで出力しレポートするという目的のためだけにスキャンしました。著作権があるものスキャンの取り扱いにはご注意ください。
ちなみに、下の画像はXYZのスキャナーでスキャンしたもの。Senseと比べると以下のような違いがありました。
- 物体(人間以外)のスキャンは範囲が認識されるまでに時間がかかる。
- 途中で落ちる。(強制終了する)
- 最初に認識した範囲しかスキャンできない。
- 左手で操作する(右利きの人はやりにくい)。
- 自動で穴を埋めた状態でデータができる。
- スキャナーのドライバソフトウェアをインストールするのに時間がかかる。
こちらもおおまかなカタチはとれて、スキャナーとしてはもちろん使えます。スキャナーの操作性と、ソフトウェアの使いやすさなど、実際にさわってお試しください。